柳谷晃『面白くて仕事に役立つ数学』感想
柳谷 晃さんの『面白くて仕事に役立つ数学』を読み終わりました。
結論から言うと、この本とっても面白かったです!
タイトルは「仕事に役立つ」ですが、文章を読んでいると仕事というよりは「生活」に役立つような印象を受けました。
ネット上で「フェイクニュース」が話題になりましたが、詐欺師をはじめ世の中には「騙してやろう」という考えの人が一定数います。
そのときにいつの間にか数字やデータに裏付けられているから「これは正しい」と知らず知らずのうちに思い込んでしまっていた自分にハッと気付かされました。
データは、数値の取り方次第でいくらでも嘘がつけます。
例えば「平均値」。もともとのデータ自体にふり幅が大きければ参考になる平均値とはいえません。
一人だけが以上に高い数値だった場合、データ全体の平均値が押し上げられて高く見えてしまいますよね。
当たり前のことですが、新聞やニュースを読むときにはごく自然に「平均」というデータが示され、それをすんなり受け入れてしまいます。
この本ではそういった簡単な話題からはじめ、GDPなど日本の経済の話まで、いろんな角度からデータを眺めること、自分で正しいかどうか検証し、判断することの大切さ等が書かれています。
作者さんの文章力がなせる技なのか、文章自体がとても読みやすく、話し言葉で書かれているのでセミナーや講義を聞いているかのようにすんなり頭に入ってきました。
学生時代、私が最も苦手としている教科がこの「数学」というもの。
正直受験のために公式をひたすら詰め込むという勉強しかしていなかったというのもあるかもしれませんが……とにかく苦手でした。
けれど本来数学的な考え方は、自分が誰かに騙されないためにも、生きていくうえで欠かせないとても重要なことだと改めて気付かされました。
そしてよく学校に像がたっている二宮金次郎(二宮尊徳)さん。
学校の七不思議など怪談ではとりあえず夜中に歩き回ることが宿命づけられている二宮さんですが、実はとってもすごい人でした。
二宮金次郎が成した偉業について知ることができるのも、この本の隠れた名場面かもしれません。
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