『ふしぎの海のナディア』あらすじと感想

【おすすめ度|★★★★☆】

テレビアニメ 『ふしぎの海のナディア』を見終わったので、あらすじと感想をまとめました。

『ふしぎの海のナディア』は、ジュール・ヴェルヌによるSF小説『海底二万里』と『神秘の島』を原案としたアニメーション作品。総監督は庵野秀明さん、キャラクターデザインを貞本義行さんが務めています。

アニメには 『海底二万里』に登場した潜水艦ノーチラス号やネモ船長も登場。原案のエピソードも交えながら、のちの作品『新世紀エヴァンゲリオン』のエッセンスも感じるSFアニメーションでした。

あらすじ

物語のはじまりはパリ万国博覧会。発明好きの少年ジャン・ロック・ラルティーグは会場で見かけた少女・ナディアに一目惚れしてしまいます。

ジャンはすかさずナディアの後を追いかけて声をかけたところ、ナディアの持つ青い宝石「ブルーウォーター」を狙うグランディス一味の襲撃を受けます。

ジャンはナディアを助け、 ジャンの発明した飛行機でなんとかグランディス一味から逃げだします。しかし飛行機は途中で故障してしまい、2人海を漂流することになってしまいます。

絶望的な状況のジャンとナディアを助けてくれたのは、 西暦1889年当時では考えられないような高度な科学力で作られた万能潜水艦ノーチラス号でした。

船を指揮するのは、謎につつまれた男性・ネモ船長です。やがてジャンとナディアはノーチラス号の見習いの乗組員に仲間入り。次第にネモ船長と秘密組織ネオ・アトランティスの首領・ガーゴイルとの戦いに身を投じることになります。

果たして2人の戦いの結末は?そして、 ナディアのブルーウォーターに隠された秘密とは?

全話視聴後の感想

原案となっている『海底二万里』 は読んだことがありますが、 『神秘の島』 は未読です。そのため、『 神秘の島 』の要素がどのあたりまで反映されているのかはわからなかったです。

(参考)ジュール・ヴェルヌ『海底二万里』あらすじと感想

前半は 『海底二万里』の雰囲気を感じられる

物語は大きく分けて3つにわけることができるのですが、前半パートでは 『海底二万里』のエピソード……例えば船が閉じ込められてしまい危機一髪脱出する、巨大なイカに襲われる、ノーチラス号は何者かと戦闘している、といったエピソードが入っていて、こんなお話あったなぁと思いながら見ることができました。

逆に、中盤~後半にかけては海底探検といった要素は特になく、 後半はほぼ別アニメの状態だったような気がします。

ノーチラス号の描写がかっこいい

万能潜水艦ノーチラス号や、コックピットの様子、戦闘シーン等、ガイナックスさんらしさを感じる映像美で、描写がかっこいい!

デザインや雰囲気に『新世紀エヴァンゲリオン』に通じるものもあり、ガイナックス作品のファンならより楽しめるのではないかと思います。

ナディアの性格で好き嫌いが分かれる

主人公のナディアがかなりワガママで移り気な性格で、ナディアが許容できるかどうかで、アニメの好き嫌いが分かれそうだと思います。

すぐに癇癪を起してジャンをはじめ周囲の人に対してもキツくあたることはしばしば。特にとあるトラウマから動物の肉は食べないというポリシーがあり、「動物の肉を食べるなんて野蛮」など、一方的に他人に自分の意見を押し付けるあたりは、見ていてちょっとしんどかったです。

良くも悪くも、まっすぐな性格なんだとは思いますが、ジャンと仲良くなった後にも他の男性に一目ぼれするくだりは、さすがにジャンがかわいそう……。

そして、終盤のナディアがジャンを助けるシーンも、今までの所業が思い出されて感動できない……。ジャンにはもっといい女性がいるんじゃないかなとか余計なことを思ったりもしましたが、本人が幸せならそれでいいのではないでしょうか。

もっとジャンの活躍が見たかった

当初はジャンの発明にナディアが振り回されるという要素が多かった気がするのですが、途中からはナディアがジャンを振り回すことが多くなり、後半にいくにつれてジャンはただただ巻き込まれていく一般人の少年というキャラクターになってしまったのは少し残念でした。

原作小説を読んでいるとより楽しめるかも

ジュール・ヴェルヌの作品にはこの他にエアトンという登場人物が出てくる『グラント船長の子供たち』という作品があり、 『グラント船長の子供たち』 『海底二万里』『神秘の島』は合わせて三部作とされることもあるのだとか。

ちなみにエアトンといえば『ふしぎの海のナディア』にも、エアトン・グレナバンという登場人物が登場しており、原作に由来した名前の登場人物となっています。

ネモ船長やエアトンなど、原作のキャラクター名を引き継いだ登場人物も出てくるので、ジュール・ヴェルヌ原作小説を読んでいると、「このエピソードがここに反映されているのか」と、より楽しめる部分はあると思います。

中盤はどたばたコメディーが多く、少しはちゃめちゃな部分も多かったですが、終盤の壮大な展開と感動のラストシーンは、確かに「良作だったな」と思わずにはいられません。

古い作品ではありますが、今見ても色あせない作品だと思います。

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